長野県高齢者生活協同組合
理事長 田中 夏子
長野県高齢者生活協同組合(かがやき ながの)は、1996年に誕生して以来、20年以上の歩みを重ねてきました。設立時に掲げられた理念、「支えあいと協同で、だれもが住み慣れた地域で豊かな生活とかがやく人生を築き、あわせて暮らしやすい社会づくりに貢献します」は、今でも、いえ、今こそ、ますます重みを増して私たちに迫ってくる課題です。
名称には「高齢者」とありますが、その意味するところは、世代を超えて、だれも排除されない社会をめざし、様々な人たちの参画によって、みんなが大事にされる社会を作っていくことです。
そのために、私たちは、県内約4000名(2018年度末)の組合員の皆さんが想いや願いを持ち寄り、それらを協同の力で具体化する場(集う場、サロン)を豊かに生み出すとともに、その延長線上に、食、介護、生活支援、交流の場運営、仕事・資格をめぐる講座等、私たちの暮らしにとって基本となる様々な経済活動の足場を固めてきました。
しかし今日、命と暮らしを支えるはずの社会保障制度が厳しいものとなる中、組合員の願いを結集しながら、持続可能な事業経営を果たしていくことは、並大抵ではありません。その難題にひるまず、私たちは、自らの実践に下支えされた問題提起の社会への発信も行いつつ、当初の理念に近づきたいと心あらたにしています。
私たちのような高齢者生活協同組合は、他にも、全国20の都道府県で活動しています。組合の成り立ちや担い手は、それぞれ多様ですが、自分たち自身の手で、豊かな高齢期を創り出すことを目的に、互いに支えあい励ましあう組織として、連帯と共生の社会を作っていきたいとの思いは一致しています。全国の仲間との学びも重視し、市民が交流し、対話し、支えあい、創造する社会をめざして、そして働く者が大事にされる職場づくりをめざして、今後とも尽力していきます。
略歴
- 1987年3月
- 慶應義塾大学 大学院 社会学研究科 修士課程修了
- 1987年4月
- 中高年雇用・福祉事業団全国連合会(編集担当)
- 1990年1月
- イタリア貿易振興会(産業機械担当)
- 1993年5月
- 長野大学産業社会学部講師
- 1997年4月
- 同大助教授
- 2003年4月
- 都留文科大学社会学科教授(2013年3月退職)
- 2013年4月
- 農園Vento e Terra (風と土)園主
- 2003年6月~現在
- 協同総合研究所理事
- 2012年6月~現在
- 長野県高齢者生活協同組合理事
- 2015年9月~2017年8月
- 日本協同組合学会副会長
- 2017年8月~2019年8月
- 同学会会長
- 2019年6月
- 長野県高齢者生活協同組合 理事長就任
役員一覧
- 代表理事(理事長)
- 田中 夏子
- 副理事長
- 鈴木 友子、宮澤 昭一
- 代表理事(専務理事)
- 新井 厚美
- 常務理事
- 内田 信幸、風間 隆治、渡辺 一信
- 理事
- 青木 健、太田 秋夫、片岡 茂子、佐藤 潤、佐藤 千里、
島崎 歌子、島田 覧秀、竹下 紀美子、豊嶋 春美、前畠 修史
- 監事
- 工藤 克征、伝田 栄子、竹内 暢
※2019年6月 第21回総代会で選任
次回2021年総代会で改選予定